電動バイク「zecOO」【Tech Note MAKERS COLLECTION Vol.5】

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製造業大好き女子がユニークかつ先端的な取り組みを行っているモノづくりのさまざまな現場に直撃インタビューするコーナー「Tech Note MAKERS COLLECTION」

女子ならではの切り口と、笑顔、時には体当たりのパワーで、モノづくりの魅力をたっぷりご紹介します。

第5回は完全オーダーメイドの本格的電動バイク「zecOO(ゼクウ)」を開発した
有限会社znug design (ツナグ デザイン)取締役の根津孝太氏、
有限会社オートスタッフ末広 代表取締役の中村正樹氏にお話を伺いました。

Tech Noteで初レポートとなる内藤知香(はるか)は、バイクに乗るのも初めてで、zecOOを前にドキドキワクワク!テレビ東京の『ワールドビジネスサテライト』でも特集が組まれ、今話題のzecOOのコンセプトや開発秘話に迫ります。

内藤知香

インタビュアー 内藤 知香(はるか)

神奈川県出身。2013年度ミス大妻女子大学、現在就活中の大学4年生。春の選抜高校野球のニコニコ動画の番組で、MCアシスタントを務める。趣味はプロ野球観戦(巨人ファン)、お笑い鑑賞。

抱負:周りの人を幸せにできるような人になりたいと思っています。Tech Noteでは、見る人が元気になるような取材をしたいです。がんばります!

とにかくカッコいい!zecOO!

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電動バイクの新常識は「カッコいい!」

内藤知香(以下はるか):今日はすごくカッコいいバイクの取材だと聞き、とても楽しみにしてきました。バイクのデザインをされた根津さんと、設計・製作をされた中村さんですね。よろしくお願いします。

中村正樹氏(以下中村):バイク乗りは男性が多いですし、男だけで作ったものなので、女性の意見を聞いてみたかったんです。実際にzecOOを見て、どう思われましたか?

はるか:とにかくカッコいいです!こんなバイク見たことがないです。

根津孝太氏(以下根津):ありがとうございます。このバイクは特徴的なところがいろいろあります。まずはこのステアリング部分ですね。普通のバイクのように左右のフォークで上側から支えるのではなく、左側からスイングアームで支えるハブステアリング構造になっています。

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初めて乗るzecOOにドキドキのはるか

はるか:実は私、バイクに乗る事自体が初めてで、あまり構造の違いが分からないのです…。

根津:えー、そうなんですか。

はるか:でも、見た目がすごくユニークですし、初めて乗るバイクがこんなカッコよくて、すごくうれしいです!

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根津さんの説明を聞きながら、細部までじっくり観察するはるか

電動バイクの「原型」を作る!

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何度でも写真を取りたくなるぐらいカッコいいんです!

はるか:なぜ、こんなユニークな形のバイクを作ろうと思ったのですか?

中村:まず、加速が早い電動バイクを作りたいという思いがありました。実際に乗って走ってみないとなかなか伝わらないのですが、電動バイクの加速は、ガソリンバイクでは実現できない素晴らしさがあるのです。そして、電動バイクだからこそ実現すべきデザインを考えると、この形になりました。

根津:一般的によく見かける電動バイクは、既存のガソリンバイクからエンジンとガソリンタンクを取り外し、そこにモーターやバッテリーをそのまま乗せたようなデザインのものが多いのです。でも、そもそも必要なパーツや機構が違うので、ガソリンバイクとは違う、電動バイクにふさわしい形があるはず。われわれは、電動バイクのスタンダード、「原型」を作りたいと思っています。

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初バイク記念に、根津さん、中村さんとパチリ!
NEXT:zecOO誕生の裏にはお二人の○○○○関係があった!

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小さなメーカーだからできること

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はるか:電動バイクのスタンダードを作るって、すごく大きなことですね。根津さんや中村さんの会社は、大手のバイクメーカーと比べると小さな会社ですが。

中村:小さい会社だからこそ、できるのだと思います。決断は早いし、純粋に作りたいものが作れます。そして、どれだけコストがかかろうが、細かいところに手間をかけられます。

根津:中村さんは、本当に細かいところまでこだわって作ってくれるのでうれしいです。何も言わなくても、ネジの頭のような小さなところまで、全体デザインに合わせて削ったりしてくれました。通常、デザイナーが100%やりたいことを伝えたとしても、実際には80%くらい達成できればよいほうです。でも、中村さんの場合、どんどんアイデアを追加してくれて、こちらの想像を超える120%のものが出来上がるのです。

中村:デザインを崩したら負けだと思っていますから、真剣勝負です。作り手としては、根津さんが設計するような、直感的に文句なくカッコいいと思えるデザインをもとに乗り物が作れるのは、本当にうれしいことなのです。

根津:いえいえ。こちらこそ、中村さんがいなければzecOOは出来上がらなかったので、本当に感謝しています。

情報発信で、志を同じくする仲間やお客様と出会う

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「とにかく発信!」と熱弁をふるう中村さん

はるか:相思相愛ですね(笑)お互いに、とても得難いパートナーを見つけられたことで、zecOOが完成に至ったのだと思います。多くの中小企業が、同じように同志と呼べるパートナーを見つけるには、どうすれば良いと思いますか?

中村:とにかく、発信することだと思います。人と違っても、やりたいことをやって、情報発信して、さまざまな人と出会う。そうしているうちに、自然と仲間と出会えた気がします。

根津:zecOOに乗ってくれる人についても、同じことが言えるかもしれません。こんな高価なバイク(888万円!)にも関わらず購入してくださる人は、われわれの思いに共感してくれた同じ仲間という感覚があります。われわれは、お客様のことを「最後のチームメンバー」だと言っています。zecOOに乗ってくれる人がいて、このチームは完成するし、お客様であり仲間だと思っています。

はるか:皆さん、仲が良過ぎて、うらやましいくらいです(笑)その仲間を増やすために、この取材記事がお役に立てればうれしいです。今日はありがとうございました。

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zecOO誕生の裏には、まさに相思相愛!の信頼関係がありました

プロフィール
zecOO プロジェクト

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元トヨタのデザイナー、znug design(ツナグデザイン)の根津氏とバイク店オートスタッフ末広の中村氏らによるプロジェクト。すべて手作りで組み立て、ユニークな車体に、スムーズで途切れのない加速感が魅力の電動バイク「zecOO(ゼクウ)」を企画、開発、製造し、2015年3月から販売開始。

zecOOの詳細はこちら

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はるか‘S コメント

初めての取材で緊張しましたが、こんなにカッコいいzecOOに乗って、ハンドルを握って、プロジェクトの詳しい話をお伺いし、本当に楽しかったです。完全なオーダーメイドという大手では絶対にできないモノづくりをされていて、お客様も同じ志を持つ「最後のチームメンバー」とおっしゃっていたことに感動しました。小さい会社だからこそできるモノづくりを、これからもレポートしていきたいです。

撮影協力:オートデスク株式会社