ニューロウェア プロジェクト様【Tech Note MAKERS COLLECTION Vol.3】

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製造業女子がユニークかつ先端的な取り組みを行っている製造業の様々な現場に直撃インタビューするコーナー「Tech Note MAKERS COLLECTION」。

女子ならではの切り口と、笑顔、時には体当たりのパワーで、製造業の魅力をたっぷりご紹介します。

第3回は脳波で動く「necomimi(ネコミミ)」を開発したプロジェクトグループ、ニューロウェア プロジェクト様を訪問しました。

お話を伺ったのは、ニューロウェア プロジェクトの加賀谷友典氏(新規事業開発プランナー)、なかのかな氏(株式会社電通 CDC コミュニケーション・プランナー)のお二人。見るからにかわいいnecomimiを前に、ワクワクが止まらない福田りえ。ちょっとネコ気分でレポートしちゃいます!

福田りえ

インタビュアー 福田りえ

静岡県出身。製造業(自動車下請け会社)に4年半勤務経験あり。 特技は走ること、おやじギャグ。
過去の経験を活かしながら、製造業の皆様の様々な取り組みを”実践形式”で、楽しくわかりやすくお届けします。
ご覧になる皆さんの息抜きや、アイデアのヒントになるような記事にしていきたいと思ってます!

necomimi(ネコミミ)の動きで、脳の状態が分かる!?

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necomimi(ネコミミ)の説明を聞きながら、思わず笑顔の福田りえ

福田りえ(以下りえ):今日はnecomimi(ネコミミ)の開発秘話が聞けるということで、すごく楽しみにして来ました。本当にカワイイですね!しかも脳波で動くと伺ったのですが?

なかのかな氏(以下なかの):そうです。おでこと耳たぶに電極が触れて、脳波を測る仕組みになっています。

加賀谷友典氏(以下加賀谷):早速着けてみては、いかがですか?

りえ:わぁ、うれしいです。ありがとうございます!

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りえ「にゃー!」

りえ:おお、なんかピクピクしています!

なかの:集中すると耳がピーンと立ち、リラックスすると耳が寝るんですよ。necomimiを着けながらいろいろなものを見てみると、耳が動いて面白いですよ。

りえ:それは、面白そう!ちょっとお散歩してきます!

necomimiを着けて、街へGO

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最初はちょっと恥ずかしがっていたりえ。段々リラックスしてきた様子です
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りえ「かわいいお花発見!」
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りえ「あ~気持ちいい!のんびりしていると、耳が寝てきましたー」

necomimi開発秘話~究極の直感コミュニケーションは脳波!~

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「自分自身が人見知りなこともnecomimiの発想につながった」というなかの氏

りえ:とっても楽しかったです。自分が集中しているかリラックスしているかなんて、普段意識することがないので、とても新鮮ですね。

なかの:もともとnecomimiは、電通の次世代コミュニケーション事業部という部署で次世代のコミュニケーションツールを考えるというところから、2010年にスタートしました。当時、ブログ、Twitterなど、人々のコミュニケーションがよりシンプルで直感的なものへと移りつつあったので、「究極にシンプルで直感的なコミュニケーション方法はなんだろう?」と考えたところ、「脳波」という結論に至ったのです。

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necomimiの企画書

りえ:なるほど。じぶんの感情を勝手に耳が表現してくれるなんて、とてもシンプルですね。

なかの:さらに、私自身が人見知りでなかなか人の目を見て話せないので、相手が勝手に気持ちを読み取ってくれるものが欲しかったというのも、きっかけの一つです。

りえ:そうなんですか!今日は私と目を合わせてお話してくださるので、うれしいです。ところで、このnecomimiは、どんなところで使われているのでしょうか?

なかの:トランプや人狼ゲームなど、心理戦のゲームをするときにnecomimiを着けてプレイすやると、結構面白いですよ。あとは、会社の会議で参加者全員がnecomimiをつけてやってみたという話も聞いたことがあります。

りえ:ええー!それは面白そうですね!

累計10万個出荷したnecomimi。海外での量産は、想定外のことばかり

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ハードウェアスタートアップについて熱く語る加賀谷氏

りえ:necomimiは、これまで何個くらい世の中に出ているのですか?

加賀谷:累計10万個くらいだと思います。開発当初はどのくらい売れるか分からなかったので、量産するまでが大変でした。

りえ:たくさん作るのは、大変なんですか?

加賀谷:試作品を作った後、某大手メーカーと組んで販売するという話もあったのですが、日本の大手メーカーは数十万個というロットでないとビジネスとして成立しないので、なかなか作ってくれないのです。

りえ:なるほど。

加賀谷:結局、NeuroSky社という、脳波を測定するチップを製造しているアメリカの会社から発売することにし、NeuroSky社が提携している台湾の工場で作ってもらうことになりました。

りえ:それは、ひと安心ですね。

なかの:でも、そこからがまた大変でした。台湾の工場は企画の意図やユーザービリティを分かっている訳ではないので、最初に台湾から上がってきた量産品の試作品は、ひどいデザインでした。全然かわいくないんです…。

加賀谷:海外の工場をコントロールするのは、想像以上に大変なことでした。

量産設計の人材は不足!日本でもハードウェアスタートアップが育つには?

加賀谷:今でこそ「Makers革命」といわれているように、小規模の企業や組織でもファブレスで、ものづくりができる環境が整ってきましたが、量産設計ができる人材というのは、世界的に不足していると感じています。
量産品を設計して、工場に作ってもらって、エンドユーザーのもとに届けるという一連の流れを経験したことがある人は意外と少ないのです。たぶん、日本の大手メーカーの中にはいるのでしょうけど。

りえ:でも、何十万個もの製品を作るような数少ないプロジェクトでしか、そういう人の能力が生かせないのは、もったいないですね。

加賀谷:そうなんです。例えば、今中国の深圳では、世界中のハードウェアスタートアップが集まって製品の試作や量産を行っていて、それをサポートする企業や場所がたくさんできています。
日本の製造業のクオリティは確かに高いし、海外には真似できないこともありますが、世界を変えてやろうという志を持ったハードウェアスタートアップは、日本より深圳に集まっています。日本の人材と製造現場のクオリティがあれば、深圳に負けないことができると思うのですが。

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大笑いしていますが、耳が立っているので集中しているりえ・・・のハズ!

りえ:そんなに盛り上がっている場所が海外にはあるのですね。日本で製造業というと、なんだか元気が無くなりつつあるイメージがありますが、なぜでしょう。もっと元気になる方法はないでしょうか?

加賀谷:日本ではあまり人材が流動せず、何十年も一つの企業のためだけに仕事をする人が多いので、難しいのだと思います。ただ、定年を迎える方々が大勢出てくるころだと思いますので、そういった方々と、世界を変えるようなハードウェアスタートアップが連携できる土壌が日本に生まれるといいですね。

りえ:そうなると楽しいですね。今日はありがとうございました!

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最後に、色違いのnecomimiを手にパチリ!

会社プロフィール
ニューロウェア プロジェクト様(東京都 港区)

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東京を中心に活動する「ちょっと未来のコミュニケーション」を創造するプロジェクト・チーム。脳波や心拍など生体信号を用いたプロダクト/サービスのデザイン、プロトタイピング、デモンストレーションを行っている。

※加賀谷氏は、2015年7月31日開催のSoftbankWorldにて、「IoT・AIで生活やビジネスはこう変わる」というセッションでパネラーとして登壇予定です。

https://softbankworld.com/sess/

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りえ‘S コメント

necomimiは、着けているだけでテンションが上がりました!ただかわいいだけでなく、相手の気持ちを耳の動きで察するコミュニケーションツールとしての使い方もいろいろあり、チームで使うのも楽しそうですね。量産化のお話では、日本では少ないハードウェアスタートアップが、海外ではとても盛り上がっていることも分かりました。日本のものづくりを活性化させるカギは、ここにあるのかもしれません。necomimiに続くプロダクトも楽しみにしています!