携帯電話世界市場2015

ポイント

  • 世界の携帯電話サービス契約数は2014年約75億、2020年約87億契約と予測
  • 世界の第4世代携帯電話サービス(4G)契約数は2015年に10億1,300万の見込
  • 2015年の世界のハンドセット(フィーチャーフォン+スマートフォン)出荷台数は18億8,124万台の見込

調査会社の矢野経済研究所は、2015年6月23日に携帯電話の世界市場の調査結果を発表しました。

世界市場における携帯電話サービス契約数

2015年の世界の携帯電話サービス契約数は77億7,863万契約が見込まれ、普及率は103.5%に達しました。市場別では中国、インドといった巨大市場における新規契約の伸びが鈍化傾向にある一方、新興国の都市部で第4世代携帯電話(以下4G)の商用サービスが開始され、需要開拓が進む見通しです。また、中国や韓国など仮想通信事業者(MVNO)への回線卸しの拡大により、市場活性化の可能性があります。今後はM2M(Machine to Machine:機器間通信)、IoT(Internet of Things)などの新たな用途開拓により市場拡大が図られていく見通しです。

世界市場における通信システム別契約数

世界市場では第2世代携帯電話サービス(2G)の契約数が最も多いものの、第3世代(以下3G)・4Gの普及に伴い減少傾向にあります。4Gは中国市場の伸びが顕著で、他の市場においてもスマートフォンの4G対応に合わせる形での増加を見込んでおり、2020年には3Gと4Gの契約数がほぼ同水準になると予測されます。現在、4Gとして運用されている通信規格はLTE(FDD)とTD-LTE(TDD:中国で2014年初頭に商用サービス開始)に大別され、LTE(Long Term Evolution)は世界の通信事業者の多くが採用しています。一部の先進国では高速化規格LTE Advancedの導入も始まっています。

世界のハンドセット(フィーチャーフォン+スマートフォン)市場規模

中国では「1,000 元スマホ(約2万円)」と呼ばれる低価格スマートフォンの成功により、国産メーカーの育成が図られてきましたが、需要一巡と供給過多により2015年の中国需要は縮小が懸念されます。また、インドでは、スマートフォン市場が立ち上がり始めたものの、国内の通信インフラ整備の遅れや、スマートフォン端末の販売価格が一般消費者にとって高額であることから、出荷台数は伸び悩んでいます。

2015 年の世界のハンドセット出荷台数は18 億8,124万台と、2014 年実績とほぼ同水準を見込んでいます。内訳はフィーチャーフォンの出荷台数が4 億3,713万台、スマートフォンが14 億4,411万台です。スマートフォンは前年を上回るものの、大幅鈍化となります。

主要市場におけるスマートフォンの需要は一巡しており、今後は買い替え需要に移行するものと考えられます。一方でスマートフォンの普及が遅れている新興国向けには100ドル未満の「超低価格スマートフォン」の需要が拡大する模様です。2020年は20億3,110万台を予測しており、今後世界のハンドセット出荷台数は頭打ちになるものと考えられます。

図3. 世界のハンドセット(フィーチャーフォン+スマートフォン)市場規模推移

出典:矢野経済研究所 ニュースリリース