据え置き型端末で、低消費電力を実現するコツとは?「Nintendo Switch」~iFixit分解レポート~

世界のゲーム機市場では、マイクロソフト、ソニー、任天堂が激しい戦いを繰り広げています。任天堂は据え置き機部門で、2012年のWii U発売以来、新商品を出さず、ソニーのPlay Station 4に大きく差をつけられている状況です。そんな中、ついに2017年3月3日、任天堂の新型ゲーム機Nintendo Switch(以下Switch)が発売となりました。

従来、ゲーム機は据え置き型(テレビに接続して遊ぶ機器)と携帯型(本体にモニタを備え、持ち運べる機器)に分かれており、ゲームソフトも別々のものが販売されていました。Switchはこの常識を打ち破り、テレビに接続するTVモード、本体を机の上に置いて複数人で遊ぶテーブルモード、本体を持ち運ぶ携帯モードの3種類があります。

Nintendo Switch (上段は左から、ドック、Joy-Conグリップ、下段は中央に本体、左右にJoy-Con)

Nintendo Switch (上段は左から、ドック、Joy-Conグリップ、下段は中央に本体、左右にJoy-Con)

Switchの大きな特徴として、本体左右にある分離式コントローラJoy-Conがあります。Joy-Conは写真のように本体から取り外すことができ、それぞれを別のコントローラとして使うことができます。Joy-Conによって、Switchは携帯機でありながら、1台で複数人が同時に遊ぶことが可能になっています。この機能のために、Joy-Conは単体で使ったとき左手でジョイスティックが操作できるよう、左右で形状が異なっています。ドックとの接続にはUSB Type-Cを用います。テレビにはドックからHDMIで接続することができます。映像出力に対応しているUSB Type-Cの特徴を生かした設計といえます。

このようなマルチモードのSwitch。その中身は一体どうなっているのでしょうか? 米国の修理情報サイトiFixitからご紹介します。今回は、特に消費電力に着目しました。

<Nintendo Switchの主な仕様>
・価格:29,980円
・画面解像度:1280×720(テレビ接続時1920×1080)
・パネル方式:液晶 静電容量式タッチスクリーン
・リフレッシュレート:60Hz
・センサ:加速度センサ、ジャイロセンサ、明るさセンサ、IRセンサ(Joy-Con)
・内臓バッテリー:リチウムイオンバッテリー 4,310mAh
・外形寸法:102 × 239 × 13.9 mm(Joy-Con装着時)
・質量:398g(Joy-Con装着時)
・接続(本体):USB Type-C ステレオヘッドホン 
・接続(ドック):USB Type-C、HDMI、USB2.0

Switch内部はバッテリーと冷却ファンが半分以上を占める。

Switch内部はバッテリーと冷却ファンが半分以上を占める。

Switchの中でひときわ目を引くのが、中央に配置された冷却ファンです。通常、携帯機はバッテリーの持ちをよくするため、消費電力を下げ、ファンも搭載しません。Switchは携帯機でありながら据え置き機でもあるため、このような構造となっているのでしょう。では、Switchは携帯モード時でも消費電力が高いのでしょうか? そんなことはありません。Switchは、携帯モード時の出力解像度を下げています。これにより、ゲーム処理の消費電力だけでなく、ファンの回転速度も抑えています。また、Switchは明るさセンサを搭載しており、周囲にあわせて画面の明るさを自動的に調整しています。周囲の明るさに合わせてディスプレイのバックライドの照度を調整しており、これも消費電力に影響しているといえそうです。

部品のほとんどがコンパクトにまとまっていて、まるで「ゲーム専用タブレット」のよう。

部品のほとんどがコンパクトにまとまっていて、まるで「ゲーム専用タブレット」のよう。

iFixitでは、デバイスの修理難易度を1から10の数字で格付けしています。Switchは部品がコンパクトにまとめられており、交換修理もできるような設計で、分解は容易でした。内部は標準的なネジが使用され、一般的なドライバーで分解が可能です。ただし、本体表面のねじは特殊ねじが使用されています。また、ディスプレイ表面のタッチパネルは、接着剤で強く固定されており、取り外しは難しくなっていました。よって、評価は比較的修理が容易である「8」に。

さらに詳しい分解の様子を見たい方は、iFixitのサイトへどうぞ。ここでは紹介できなかったJoy-Conの詳細や利用部品などを高解像度で見ることができます。

出典:Nintendo Switchの分解 - iFixit
   Nintendo Switch - ウェブサイト