水は魔法?:職場でできる体メンテナンス講座3

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著者:株式会社トータルリハビリテーションセンター 代表取締役 友広 隆行

1. 水を飲むと、どうなるの?

さて、3回シリーズのラストは、あなたの身近にある魔法の「水」の話をしましょう。この水を飲むと体はどんどん痩せていき、しかもどんどん健康になってしまうという代物です。さていったいどんな水なんでしょうか? 実はただの普通の水なんです。

英Daily Mail「1日に3リットルの水を飲むと、顔が10歳若返った」の記事によると、サラさん42歳は、たった4週間、普通の水を毎日3リットル飲んだだけで、顔のムクミやクマが取れ、肌年齢は10歳以上若返り、慢性的な頭痛も長年の悩みだった消化不良も改善されたというのです。
出典:Daily Mail 

人間の体の75%程度は水分でできており、それが枯渇するとさまざまな弊害が起こります。ロンドンのメトロポリタン大学が、水分摂取量と認知症および集中力との関連性があるとした研究を発表しました。水と人体は、切っても切り離せない関係にあるのです。

2. 何をどのくらい飲めばいいの?

まずよく質問されるのは、どのくらい水を飲めばいいですか? ということです。なんと、成人だと1ガロン(約3.3リットル)といわれています。もちろん、これはそんなに簡単に飲める量ではありません。日本食は、いわゆる一汁三菜3食分を摂ると、約1リットルの水分が確保できるといわれています。つまり残りは約2リットル。これを起きている約17~18時間の間に、摂取しなければなりません。

私の場合、仕事をしている8時間の間、1時間にコップ1杯の水を飲むようにしています。これで1.5リットルを確保できます。いきなりたくさんの水分補給をするのは大変なので、まずはいつもより1日コップ2~3杯程度、通常よりも多く水を摂ることから始めてみましょう。そして、何よりも重要なのは、それを継続していくことです。

仕事をしている8時間の間、1時間にコップ1杯の水を飲むようにしています。

さて、次に多く質問を受けるのは、何を飲めばいいですか? ということです。アルコールやコーヒー、紅茶、緑茶など、カフェインが入っているものはNGです。アルコールやカフェインには利尿作用があり、飲んだ分は排出されてしまいます。

ちなみに1リットルのビールを飲むと、約1.5リットル排尿されるといわれています。お酒を飲むとトイレが近くなってしまうのは、これが理由です。カフェインそのものには、良い作用もあるので絶つのではなく、飲んだ分は水分としてカウントしないようにしましょう。

よく高齢の方から、夜中に足がつるという話を耳にします。その多くの場合は、水分不足だと考えられます。人間の体は脳から出た電気信号で動いており、その電気信号は水を媒介にして作用しています。その水分が枯渇すると当然電気信号がうまく伝わらなくなり、足がつるという状態になります。

いわゆる脱水症状の初期の状態です。熱中症の初期症状でも同じように、けいれんが起きます。サッカーの試合で、選手の足がつるのは、多くの場合はゲームの後半に起こります。これは筋肉の疲労や、初期の脱水症状が理由です。

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3. 足のむくみとダイエットにも効く?

足のむくみに悩む女性は多いです。足のむくみに関しても、水分補給が役に立ちます。むくみがある人は水分を摂らない傾向にあります。しかし、そんな人こそ水分補給をするべきです。むくみのある人の多くは、脱水で血液の循環が悪く、そして運動不足により、特にふくらはぎ周辺の筋肉が減少しています。

心臓や肝臓、そして腎臓などに問題がないのに、むくみを感じる方はぜひ水を飲んでください。血液の循環が良くなり、むくみだけでなく、肩こりなどにも効果を発揮します。そして、いつもより少しだけウォーキングの時間を増やせば、筋肉量の増加も見込めます。

足のむくみに関しても、水分補給が役に立ちます。

ここから余談です。水分を多く摂ると、体重は減少する傾向にあります。常温の水でも、飲む時に冷たく感じるはずです。しかし飲んでから数秒すると、いつの間にか冷たく感じなくなります。これは体がカロリーを消費して、常温の水(20度前後)を体温と同じくらい(36度前後)に温めた結果、水を冷たく感じなくなるのです。

同じように食べて同じように運動していても、水を飲んだ時に体がカロリーを消費するなら、水を飲むだけで人体生理学的に人間は100%痩せるはずです。ちなみに毎日1.5リットルの水を1年間摂取すると、それだけで約15,700カロリーを消費するといわれています。体重にすると約2キロ程度です。お水を飲むだけなので、簡単に取り組めそうですね。

注意点としては、心臓、肝臓、腎臓にもともと疾患のある人、高血圧などで利尿のお薬を内服している人、その他持病をお持ちの人は、事前に医師に相談するようにしましょう。また、人間は一度に大量の水を摂取すると、ごくまれに水中毒で死に至ることもあります。一度に5~6リットルを飲まない限り、そんなケースになることはありません。継続的に回数を多く、小まめに摂取することが重要になります。

最後に、今回説明できなかった水分補給の効果としては、肩こり、疲労回復、高血圧や高脂血症、膀胱や腎臓の問題、消化不良、頭痛、便秘、関節の痛みなどが挙げられます。さあ、今日からあなたもサラさんのように、いつも身近にある魔法の水を飲んで10年若返ってみませんか?

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著者 友広 隆行(ともひろ たかゆき)

株式会社トータルリハビリテーションセンター 代表取締役
米国ドクタートレーナー。兵庫県出身。米国及びカリフォルニア州ドクターライセンス(カイロプラクティック)とNATA認定アスレティックトレーナー(米国国家資格)のダブル資格保持者。20歳で渡米し、現地の大学でスポーツ医学を学ぶ。16年に渡るアメリカ生活でロサンゼルスドジャースにおけるインターンや、侍ベアーズのチームドクター兼ヘッドトレーナーを経験。2008年に帰国し、現在は株式会社トータルリハビリテーションセンターの代表、腸内細菌解析のAub株式会社 取締役を務める。