品質工学の全体像:品質工学(タグチメソッド)の基礎知識5

見えない品質を作る!品質工学(タグチメソッド)の基礎知識1

更新日:2015年10月14日(初回投稿)
著者:のっぽ技研 代表 長谷部 光雄

前回の最後の章で、製品開発には認定(バリデーション)でなく、査定(アセスメント)が必要だということを説明しました。実力の査定ですから、定量的な表現が必須です。今回は、査定(アセスメント)と定量化の視点で、製品開発のプロセスを見直したときの、有効性を紹介しましょう。タグチメソッドの効用です。

1. アセスメントで、開発スピードがアップする

高品質の製品を開発するには、発売前に製品の実力を正確に査定し、不十分な部分に的確な対策を行うことが必要です。このサイクルを、できるだけ早い時期にかつスピーディに回すことが、製品開発競争に勝利するコツです。

当たり前のことですが、実践できている企業は少ないでしょう。その理由は、アセスメント(査定)のために必要な定量化で、正確性が足りないからです。効率的な定量化がネックとなり、手戻りが発生し、開発スピードが遅くなります。その上、量産開始後も想定外のトラブルに悩んでいる企業が多いのです。

しかし本連載を通じて、実力は、いじめれば、分かる、つまり安定性の評価で分かるということを説明してきました。この方法で、正確なアセスメントを短期間で行うことが可能です。正確な定量化ができれば、新製品開発のスピードアップと想定外トラブルの低減が同時に実現できます。

図1:アセスメントによる新商品開発の加速

2. 量産開始前に適用すれば、未然防止が可能

製品に組み込まれる部品の選定に、工程の実力のアセスメントを追加して、成功した例を紹介しましょう。家電製品や事務機、自動車や産業機械などの組立型製品メーカーの場合、多くの部品を購入します。その際、購入先と部品の選定は非常に重要です。少数のサンプル品の評価から、量産開始後の品質と製造工程の実力(安定性や信頼性)を推定しなければなりません。

従来は、サンプル品で長時間の信頼性や寿命のテストを行い、部品の購入先を選定してきました。それにもかかわらず、量産開始後に想定外の問題が発生するのです。長時間のテストを実施したけれども、実力を正しく評価できなかったという話を、多くの企業から聞きました。

複写機やプリンターなどの事務機メーカーも、同じような状況で悩んでいました。そこで、製品設計が終了し量産を開始する前に、安定性の評価で部品の実力を査定しました。実力が一番高かった部品を採用するためです。もし弱点が見つかった場合にも、対策をしてから量産するような段取りにしました。

図2:トラブルによる 損失額の推移

図2:トラブルによる損失額の推移

3. 低価格部品に変更する場合の注意点

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4. まとめ

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