TCP:ネットワークの基礎知識4

ネットワークの基礎知識

更新日:2022年4月22日(初回投稿)
著者:愛知工科大学 工学部 情報メディア学科 教授 宇野 新太郎

前回は、インターネットの基本技術であるTCP/IPのIP技術について解説しました。IP技術は、送信元からデータを相手まで届けるために、複数のネットワークをつなげて最適な経路を求める基本技術です。今回はTCPとUDPを取り上げます。TCPは、送信元のコンピュータと送信先のコンピュータの間でデータのやり取りを行い、データが正しく届いているかを調べるための技術です。ただし、UDPはデータが正しく届いているかのチェックは行わず、送信元から送信先にデータが転送されます。

1. TCPとUDP

インターネットで広く使われているTCP/IPにおいて、IP(Internet Protocol)は、複数のネットワーク間のデータ伝送を実現するプロトコルです。これに対し、TCP(Transmission Control Protocol:転送制御プロトコル)、UDP(User Datagram Protocol:ユーザデータグラムプロトコル)は、送信元コンピュータと送信先コンピュータ間のデータ転送プロトコルです。TCPは信頼性のある伝送路を提供するコネクション型、UDPは単独で完結しているメッセージが一方から他方へ転送されるコネクションレス型です。

TCPとUDPの役割は、以下のとおりです。

・通信のエンドポイント(プロセス)の識別

データ送信をする場合、IPアドレスだけでは、受信側コンピュータのどのアプリケーションにデータを渡してよいか分かりません。この場合、後述のポート番号を用いて、アプリケーションやサービスを指定します。

・通信の性質の決定

IPの特徴は、あくまでもパケットの経路制御であり、パケットが確実に相手に届く保証や、送信した順に届く保証はありません。TCPの場合、信頼性のある伝送路を提供し、受信確認や再送・回復処理を確実に行うことができます。UDPにはこの機能はありません。ただし、データ転送を容易に、短時間で行えるという特徴があります。

2. ポート番号

コンピュータ内部では、複数のプログラムが動作しているため、送信されたデータがどの処理宛てであるかの識別が必要となります。その役割を果たすのが、ポート番号です。言い換えれば、ポート番号は、計算機内のアプリケーションやサービスのアドレス的役割を果たすものとなります。ポート番号の決め方は以下のとおりです。

・標準で定められた番号

0~1023は固定制のポート番号(System Ports)、1024~49151は登録制のポート番号(User Ports)です。FTP、Telnet、SMTP、HTTPなどは、表1のようにあらかじめ決まっています。

表1:システムポート(System Ports)番号抜粋
ポート番号 プロトコル 用途
21 FTP(File Transfer Protocol) ファイル転送
23 Telnet リモートログイン
25 SMTP(Simple Mail Transfer protocol) E-mail(電子メール)
80 HTTP(Hyper Text Transfer Protocol) WWW
110 POP-3(Post Office Protocol) リモートE-mailアクセス






・ダイナミックに割り当てられた番号

サービスを受ける側(クライアント)のポート番号です。OSが自動的に割り当ててくれます。動的に割り当てるポート番号(Dynamic Ports)は、49152〜65535です。

3. データ転送

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