メカトロニクスのセンサ技術:メカトロニクスの基礎知識6

メカトロニクスの基礎知識

更新日:2019年1月31日(初回投稿)
著者:株式会社プラチナリンク 代表取締役社長 西田 麻美

前回は、メカトロニクスにおける電気・電子回路技術を解説しました。今回は、センサ技術です。近年メカトロニクスにおいて、センサは至るところで使われています。センサという言葉は、英語のSensory(知覚の)から来ています。人間五感に相当し、メカトロニクスには不可欠です。

1. センサとは

センサ技術は、機械やロボットを動作させる上で、必要な情報を収集するための技術です。センサは人間の五感(視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚)に相当し、機械やロボットを動かすために複数を組み合わせて使います。人間の五感と相当するセンサを、図1にまとめました。

図1:人間の五感に対応するセンサ

図1:人間の五感に対応するセンサ

視覚(目)に相当するセンサは、メカトロニクスでは最も多く活用されています。その代表は、光センサと赤外線センサです。より高度なイメージセンサやカメラなどは、人間の目の機能により近い存在です。聴覚(耳)に相当するセンサの代表は、超音波センサです。超音波センサは音を感知するだけでなく、距離や位置の測定にも用いられています。触覚(皮膚)に相当するセンサの代表は、力覚センサと触覚センサです。力覚センサの代表にはひずみゲージがあり、触覚センサには圧力センサや圧覚センサなどがあります。視覚、聴覚、触覚に相当するセンサは、光、波、変位など、主に物理量を測定します。

一方で、味覚(舌)・嗅覚(鼻)に相当するセンサは、主として化学量を検出します。化学センサは、実用化されているものが少なく、次世代センサとして研究開発が進められています。メカトロニクスのセンサは、メカの運動や制御に必要な情報の検出を目的としています。よって、物理量を検出することがほとんどです。

2. センサの役割

センサには大きく分けて2つの役割があります。一つは、対象の状態を検出すること。もう一方は、コンピュータが取り扱うことのできる信号に置き換えることです。

対象の状態の検出とは、メカが動いたときの動作や機械の周辺の状況(対象の状態)をセンサが感知し、その結果を出力することです。対象の状態を表す物理量には、力、速度、加速度、位置などがあります。物理量を感知した後、センサは物理量の特徴を、物理法則や効果を用いて変換します。例えば、電圧効果は、圧力を加えることで生じるひずみに応じて、電圧が発生します。触覚センサは、電圧効果を利用したものです。表1に、センサにおける入出力の関係と、利用される物理的効果の一例をまとめました。

表1:センサの入出力の関係と利用される物理的効果
  入力
機械量 電気 磁気
出力 フォト・
ルミネッセンス
光音響効果 熱輻射 光電効果 磁気光学効果
機械量 光弾性効果 コリオリの法則 摩擦熱 圧電効果 磁歪効果
黒体輻射 熱膨張 リーギ・
ルデュック効果
焦電効果 キュリー・
ワイスの法則
電気 エレクトロ・
ルミネッセンス
ピエゾ抵抗効果 ペルチェ効果、
トムソン効果、
ゼーベック効果
オームの法則 ホール効果
磁気 ファラデー効果、
コットン・
ムートン効果
磁歪効果 エッチングス・ハウゼン効果 磁気抵抗効果、ホール効果 ジョセフソン
効果

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3. センサの具体例

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