マーケティングミックス:マーケティング戦略の基礎知識5

マーケティング戦略の基礎知識

更新日:2022年4月20日(初回投稿)
著者:若井テクノロジオフィス代表 第一工業大学 元教授 若井 一顕

前回は、市場の選定に関するさまざまな手法を紹介しました。今回は、マーケティングミックスについて説明します。マーケティングミックスとは、ターゲットとなるセグメントに、その価値を適切に伝えるための製品、価格、流通そしてプロモーションといったマーケティングの手段を適切に組み合わせることです。

1. 製品戦略

マーケティングミックスは、一般的に4Pといわれています。4Pとは、Product(製品戦略)、Price(価格戦略)、Place(流通戦略)、そしてPromotion(プロモーション戦略)を指します(図1)。

図1:マーケティングミックス(4P)

図1:マーケティングミックス(4P)

製品戦略は、マーケティングミックス(4P)のProductに該当し、顧客にどの様な製品やサービスを提供するのかを考える戦略をいいます。製品とは、顧客のニーズやウォンツを満たすため、市場に出てきたもの全てのことをいいます。形のあるものからコンサルティング、マッサージなどのサービスも含まれます。製品戦略を立てるのに役立つフレームワークとして、プロダクト3層モデルとプロダクトミックス、優位性に基づく戦略の3つを紹介します。

1:プロダクト3層モデル

プロダクト3層モデルとは、製品(product)の価値構造を、製品の中核、製品の実体、製品の付随機能の3層に分けることで整理するマーケティングフレームワークです(図2)。製品を通し顧客に提供したい価値は何かを考える際に、このプロダクト3層モデルに当てはめて検討することで、製品の具体的な特徴や付随するサービスが具体的になります。

図2:プロダクト3層モデル

図2:プロダクト3層モデル

:製品の中核

製品の中核とは、顧客が実質的に購入している主要価値のことでベネフィットともいいます。例えば、自動車の中核といえば、移送・輸送などが該当します。

:製品の実体

製品の実体とは、製品の特性を構成する価値のことをいい、品質水準、特徴、デザイン、ブランド、パッケージという5つの特性があり、これらを組み合わせて顧客の満足する製品を実現します。自動車の実体でいうと、走行性能、燃費性能、安全装備、内装などになります。

:製品の付随機能

製品の付随機能とは、製品の中核に対して直接的な影響はないものの、その存在によって顧客にとっての価値が高まる要素をいい、保証やアフターサービス、配送、取り付け工事、運用中の点検サービスが含まれます。自動車の付随機能には、1年点検無料のアフターサービスや、低金利ローン、納車方法などがあります。

2:プロダクトミックス

プロダクトミックスとは、企業がそろえる製品の組み合わせのことをいいます。市場を取り巻く環境に応じて組み合わせを変え、どの段階で新しいブランドや製品を加えるのか、あるいは減らすのかなど戦略を練る必要があります。プロダクトミックスでは幅、長さ、深さ、一貫性の4つの軸を基に利益の最大化を図ります。どの段階で新しいブランド、製品を加えるのか、減らすのか分析します。

製品ラインの幅:

製品ラインの幅とは、企業が持つ製品ラインや系列の多さです。

製品ラインの長さ:

製品ラインの長さとは、企業が持つ製品のブランドの総数を表します。

製品ラインの深さ:

製品ラインの深さとは、一つの製品ライン、ブランドごとに取り扱うアイテムをいいます。

製品ラインの一貫性:

製品ラインの一貫性とは、顧客や流通経路、生産の仕方などの関連性をいいます。

企業は、どのような製品をどれぐらいの種類をそろえているかという要素は顧客にとっても非常に重要で、売上にも関係します。そのため、製品の企画や販売は慎重に行う必要があります。

3:優位性に基づく戦略

製品戦略を効果的に行うには、自社の分析を行うことが必要です。自社の特性を生かし優位性に基づく戦略を立てます。代表的なものとして、市場開拓型戦略と競争対抗型戦略が挙げられます。

市場開拓型戦略:

積極的に新しい製品、サービスまたは市場を狙います。他社に先駆けることによる先行者優位が見込まれる場合や、新製品開発の資源や能力を持っている場合に向いています。

競争対抗型戦略:

後発でも追随できる資源や能力を持っている場合に向いています。競合製品の模倣、さらに改良を加えて市場に出すことも考えます。

2. 価格戦略

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3. 流通戦略

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4. プロモーション戦略

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