ヒューマンエラーを防ぐチェック方法:ヒューマンエラーの基礎知識3

ヒューマンエラーの基礎知識

更新日:2017年9月1日(初回投稿)
著者:伊藤コンサルティング 伊藤 良太

前回は、ヒューマンエラーとヒヤリ・ハットについて取り上げました。今回は、ヒューマンエラーを防ぐためのチェック(確認)の方法と重要性について考えてみましょう。

1. チェックの目的

ヒューマンエラーの対策には、チェックが必要です。チェックとは、自分が行った仕事・作業・業務に間違いがなく、出来栄えの良し悪しを確認することで、ヒューマンエラーを防ぐために広く用いられています。例えば「データの入力に間違いがないか」、「投入した量は正しいか」、「製品は指示通りの品番か」、「操作は手順通りか」などをチェックします。しかし、ヒューマンエラーでチェックが漏れてしまったために、事故やトラブルにつながった事例が多くあります。チェックの方法にも工夫が必要です。

2. ヒューマンエラーを防ぐダブルチェック

ヒューマンエラーを防ぐためには、どのようにチェックを行うべきでしょうか。代表的なものに、ダブルチェックがあります。これは、作業者自身だけでなく他の人が、同じ内容を確認することです。作業者以外の人がチェックすることで、作業者自身が見落としていたミスや確認漏れ、認識違いなどを発見できます。

ダブルチェックの注意点は、ダブルチェックが、かたちだけになってしまい、形骸化することです。例えば、作業者本人が「自分以外の人が確認するだろう」と考え、確認を怠ってしまうことがあります。同様に、作業者以外のチェック者が「作業担当者が確認しているから、自分は細かくチェックしなくても大丈夫」と確認を怠ってしまう場合もあります。作業者ともう一人のチェック者がどちらも確認を怠れば、ミスが見過ごされてしまいます。ダブルチェックの形骸化を防ぐには、当事者と他のチェック者が別々にチェックするのではなく、一緒に確認するといった工夫が必要になります(図1)。

図1:ダブルチェックは当事者とチェック者が一緒に行うのが理想的

図1:ダブルチェックは当事者とチェック者が一緒に行うのが理想的

3. ヒューマンエラーを防ぐチェックリスト

ダブルチェックは他のチェック者の目で確認するため、作業者以外の人を割り当てる必要があります。しかし、人手不足でチェック者を割り当てることが難しい場合は、作業者のみで確認する必要があります。そのようなときには、チェックリストを活用します。チェックリストは多くの職場で用いられており、使い方を誤るとダブルチェックと同様に形骸化してしまいます。その原因と、対策は以下のとおりです。

1:確認しづらいチェックリスト

確認する内容が多岐にわたり、量も多く、確認方法が複雑だと、面倒という理由で確認を怠り、確認すべきことが行われない恐れがあります。対策として、シンプルで確認しやすいチェックリストを作るようにしましょう。

続きは、保管用PDFに掲載中。ぜひ、下記よりダウンロードして、ご覧ください。