問題解決につながる質問の仕方:ビジネスコミュニケーションの基礎知識4

ビジネスコミュニケーションの基礎知識

更新日:2017年8月24日(初回投稿)
著者:株式会社Skillpod 代表取締役社長 須見 庸子

質問は、相手から情報を引き出すだけでなく、思考を促進させる機能があります。コミュニケーションの場で相手の理解を深めたり、相手への関心を高めたりする役割を果たします。また、基本的に人は質問されることが好きです。なぜなら、質問されることで、他の人が自分に興味や関心を抱いているのを実感できるからです。また、自身が持つ経験則やノウハウが相手の役に立って喜ばれたとき、人は大いに自信をつけ、さらに努力するものです。今回は、効果的な質問の仕方を紹介します。

1. 閉じた質問・開いた質問

質問の仕方は大きく2つに分けられます。閉じた質問と開いた質問です。例えば、以下のように使います。

1:閉じた質問

(例)「リンゴは好きですか?」:回答は「はい」か「いいえ」

(例)「お昼ご飯、ラーメンとカレー、どちらがいい?」:回答は「ラーメン」か「カレー」

2:開いた質問

(例)「好きな果物は何ですか?」:回答は「リンゴ」「梨」など自由

(例)「お昼、どんなものが食べたい?」:回答は「ラーメン」「カレー」「牛丼」など自由

会話では、両パターンの質問を使い分けます。この2種類の質問方法は、それぞれメリット・デメリットがあります。閉じた質問は、一つもしくは複数の選択肢を回答者に提示し、答えを限定しています。回答者に決めてほしいときや確認したいときに有効です。また、回答者は「はい」、「ラーメンがいいです」など答えやすいため、まだ人間関係があやふやで会話が弾まないときや、口数が少ない人に質問するときに便利です。ただ、質問者が用意した選択肢の範囲で回答者が答えるため、長い質問に短い返答が続くと、尋問のようになります。さらに、予想外の内容や本音を引き出しにくいという面もあります。閉じた質問は、会話の導入や終息部分に使うとよいでしょう。

開いた質問は、先入観を与えずに相手から自由な回答を得ることができるため、話を広げたり深めたりしたいときに便利です。回答者の率直な考えを聞きたいときや、自由な発想・本音を引き出したいときに真価を発揮します。閉じた質問に比べて回答者の答えが長くなるので、「十分話すことができたし、よく聞いてもらえた」と回答者の満足感が高くなります。ただし、さほど親しくなかったり、回答者が話上手なタイプではなかったりすると、質問者から「どう思う?」と聞かれても答えにくくなります。よって、状況に応じて、会話を展開したいときに使うとよいでしょう。

図1:閉じた質問と開いた質問

図1:閉じた質問と開いた質問

2. 質問の種類と使い分け

質問は閉じた・開いたのほかに、時制や語尾のニュアンスの違いによって分類できます(表1)。

表1:質問の分類
  閉じた質問 開いた質問
時制の
違い
過去 昨日、電話した? 昨日、何してた?
現在 今、時間ある? 今、どんな状況?
未来 明日は出張ですか? 明日の会議は、どのように
進めましょうか?
語尾の
違い
肯定 伊藤さんは来るの? どんな人が集まるの?
否定 伊藤さんは来ないの? どうしてみんな時間通りに
来ないんだよ?
意思・
考えを
引き出す
選択 和食、洋食、中華のどれがいい?
想定 あなたが相手の立場だったら、
同じことするんじゃない?
あなたが相手の立場だったら、
どう思うんだろうね?

1:時制の違い

・過去質問
過去質問とは、語尾が過去形で終わる質問です。過去の経験や状況を聞くので、状況を明確にしたいときに有効です。
(例)昨日のお休みは、何をしていましたか?

・現在質問
現在質問とは、語尾が現在形の質問です。今まさに行われていることを、タイミングよく尋ねます。
(例)書類のまとめは、どこまで進んでいる?

・未来質問
未来質問とは、語尾が未来形で終わる質問です。今後の予定や抱負、アイデアなどを聞きます。回答者は、過去の経験によらず自由に答えられるので、前向きな言葉を引き出しやすい点がメリットです。
(例)また同じようなことが起きたら、あなたはどうすればよいと思いますか?

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